富山市(中心市街地活性化計画/コンパクトシティー構想)
1月29日(火) 富山県 富山市 富山市は、薬の町で知られ、現在では環境やバイオにも力をいれています。しかし、街づくりでは、平坦な地形であること、自動車への依存や持ち家志向が高いことから、郊外の開発が進行し、市街地が拡散し続けた結果、県庁所在地の中で最も市街地の人口密度が低い都市となっているところです。そうした中、今後もさらに人口が減少し少子高齢化が進むと予想され、これまでのような郊外への拡散型まちづくりは限界に来ていて、これからの新しい街づくりの構想として、生産基盤を歩いて行けるコンパクトな街づくりの考え方を取り入れ、計画策定された富山市の中心市街地活性化基本計画は改正された中心市街地活性化法で青森市とともに全国で認定第一号となり、現在、商業者、市民、行政が一体となり事業を展開しています。 ☆富山市中心市街地活性化基本計画について 説明者:都市整備部 都市再生総室 中心市街地活性化推進室 会長代理 荒井敦志氏 都市再生整備課 再開発課 課長代理 係長 中村雅也氏 1. 基本的な考え方 串と団子の関係による街づくり(団子:JA駅周辺500m、一日60本以上の本数があるバス停周辺300m、串:公共交通で結び、生産基盤を歩いて行ける街づくり) ① 串づくり(公共交通の活性化) 1) 富山ライトレール 我が国初の本格的ライトレール(次世代型路面電車) 2) JR高山本線社会実験 運行本数の増加、終電時間の延長 3) 市内電車環状線化 富山駅周辺地区と中心商業地区のアクセス強化、都心地区全体の回遊性の強化 ② 団子づくり(市全体に徒歩圏をつくる) 1) 中心市街地の徒歩圏の充実 最も都市機能が集積した徒歩圏域である中心市街地を充実させる 2) 公共からきっかけをつくる 公共投資を呼び水に、民間の投資意欲を促す 3) 中心の活性化から市全体へ 中心市街地の活性化により、富山市全体の活力向上を目指す。 2. 計画の3本柱 活性化にあたって、3つの柱をせっていし、各分野毎に数値目標を設定した。 ① 公共交通の利便性の向上 公共交通の活性化により、車に頼らずに、暮らせる中心市街地の形成を図る(路面電車の環状線化事業)路面電車の乗車人員13,000人を5年間で1.3倍にする ② 賑わいの拠点の創出 魅力と活力を創出する富山市の顔にふさわしい中心市街地の形成を図る ③ まちなか居住の推進 魅力ある都心ライフが楽しめる中心市街地の形成を図る 3. 現場視察(視察先:グランドプラザ、事業費:約15.2億円、施設概要:商業施設と駐車場の間にあり多目的に利用できるよう屋根、外壁とも強化合わせガラスとし、施設面積:1,400㎡、最高高さ:19.34m) |