勉強会報告 平成19年10月5日

10月5日(金)宇部市議会議員会派新政会で勉強会を開催しました。内容は山口銀行宇部支店の保存についてとコンパクトシティーついてです。概要をご紹介いたします

山口銀行宇部支店の保存について

平成17年4月に宇部市は宇部市役所前の宇部市所有の土地と山口銀行宇部支店の土地を等価交換の契約を結びました。山口銀行宇部支店は有名な建築家で宇部市に多くの作品をのこしている村野藤吾氏が設計したもので、契約内容は建物を解体後、さら地にしての等価交換ということでしたが、その後、6団体、それぞれがこの建物の保存を求めて要望書の提出などがあり、また、今年3月にはこれに関わりシンポジュームの開催もあったところです。宇部市としてはこのような現状から、山銀に対して建物の解体を先延ばしの申し入れを行い、山大工学部の協力を得て、540万円かけて調査を行いました。この建物は第二次世界大戦寸前に着工されたもので、鉄不足から鉄筋の変わりに竹が使用されているのではないかなどの指摘もありましたが、調査の結果、鉄筋の数は少ないものの、コンクリートの質が良く、若干の耐震補強は必要なものの大丈夫との結果ができました。しかし、建物を保存するとなると試算の結果約1億8,000万円位かかるとのこと、宇部市にとって歴史的な建造物であることは間違いないわけですが、保存した場合の活用方法、ランニングコストなど、議論が必要であり、また市民の保存に対する盛り上がり、募金活動なども必要だと思います。最終的な結論は今年の12月までに出さなくてはなりません。保存するかどうかは保存に関しての経費として補正予算、来年度予算での審議はできるものの、保存するかどうかの決定について等価交換ということに決定していることなどから議会が大きくかかわることはできません。議会としては担当委員会である都市建設委員会へ報告がある程度に思われます。担当部からいただいた、山口銀行宇部支店(旧宇部銀行)のい資料は下記をクリックしていただくとPDFファイルとして取り出せますのでご覧くださくい。
LinkIcon旧宇部銀行についてPDFファイルのダウンロード

コンパクトシティーについて

コンパクトシティーは主にヨーロッパで発生した都市設計の動きで、日本でも、市街地の空洞化や郊外化などの問題点から道路や上下水道などの公共投資の効率化を悪化させ膨大な行政維持コストが発生し財政負担が大きくなることから行政が中心市街地へ人の誘導を行うもので宇部市が行っている借り上げ市営住宅などの政策もこれにあたります。日本では札幌市、仙台市、青森市、稚内市、富山市等がコンパクトシティーの推進先進都市です。資料は下記をクリックしていただくとPDFファイルとして取り出せますのでご覧くださくい。
LinkIconコンパクトシティーについてのpdfファイルのダウンロード

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勉強会報告 平成18年10月16日

10月16日(月)宇部市議会議員会派新政会で勉強会を開催しました。内容は土地開発公社と改正介護保険についてです。概要をご紹介いたします

土地開発公社について

土地開発公社とは?

地域の秩序ある整備を図るために必要な公有地<となるべき土地等の取得及び造成その他の管理等を行わせるため、単独で、又は他の地方公共団体と共同して設立することができる公社である(公有地の拡大の推進に関する法律第10条第1項)。基本的事項については、公有地の拡大の推進に関する法律(昭和47年6月15日法律第66号)に規定されている。宇部市では昭和48年に設立した。宇部市が100%出資し、金融機関から宇部市の債務保証付きで融資を受け、将来、宇部市に必要とされる土地を先行して手に入れ、宇部市は事業決定段階で土地を買い取るというしくみになっています

(法律が出来た背景)

当時、日本列島改造論、高度成長期で土地、金利が上がっている状況で先行して土地を買っておかなければ街づくりが予定どうり行うことが出来なくなることがあった。

塩漬け土地とは?

購入したまま使い道が具体化されず、自治体が引き取れないまま5年以上経過した土地のことが、いつしか「塩漬け土地」と呼ばれるようになりました。行政が開発をしない(出来ない)為に、金利だけでも莫大な負担となっています。これから)金利負担の軽減のために借り換えの検討や有効利用(賃貸等)の検討を早急にする必要があります。

平成17年決算状況

単年度損失 3,186万4,000円
金融機関からの借り入れ状況
借り入れ総額(133億9,111万4,133円)借り入れ金融機関  山口銀行(118億6,555万550万551円)宇部信用金庫(6億6,555万349円)JA山口宇部(8億6,001万233円)利率は0.34~1.64%(高い金利は国の支援を受け借り換えを行ってきた)
利息負担金
 9,373万7,027円(H17年度分、大きい金額である)

主な塩漬け土地とその借入金利(H17年度分)

藤山スポーツ広場 約700万円 岬沖体育広場(緩衝緑地) 約1,500万円 宇部新都市関連 約4,000万円(金利が高い) 宇部テクノパーク 約2,800万円

改正介護保険について

概要

①保険者と被保険者
  保険者は宇部市、被保険者は40歳以上(強制加入)
  65才以上は1号保険者 一人一人から徴収 
  40才~64才は2号保険者 医療保険に上乗せして徴収
②財源と保険料
  財源は国が25%県が12.5%市が12.5%保険料から50%保険料
  は(3年に一度改定)18・19・20年を予測して計算、現在県下6番目に高
  い(H15・16・17年では県下一番高かった)保険料50%の内 65才以上
  41,270人(約19%)20億円(全体110億円) 40才~64才(31%)

宇部市の現状

①介護認定者7,632人(内、居宅介護4,241人、施設介護1,612人)
② 要支援1 要支援2 要支援 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 計
1号保険者 132  90  1,419 2,173 1,082  932 843 675  7,346
2号保険者  0  93   18  89   56    39   40   41  286
③居宅介護
1号保険者         1,095 1,615 648  381  225 110  4,074
2号保険者          13  69  41  20   17   7  167
④施設介護  老人福祉施設  老人保健施設 医療型医療施設   計
1号保険者      508      466    606    1,580
2号保険者      8        6     18     32
⑤サービス給付費(H17年度)
<居宅介護サービス給付費 44億3,958万6,000円 施設介護サービス給付費 63億9,377万8,000円 その他(高額サービス費等) 1億6,448万8,000円 合計 109億9,680万2,000円

主な改正点

1.予防重視型システムの確立
①予防給付の創設(旧介護給付→予防給付&介護給付)対象者:要支援1・2=給付制限&予防給付

1)認定 旧要介護1を要支援2と要介護1に分割
2)ケアプラン作成=地域包括支援センター(民間ではなく市が責任をもって行う)要介護1~5の、介護給付は居宅介護支援事業所が行う(これまでと同様)
3)給付制限・訪問介護、通所介護、通所リハビリ=出来高払い→月額報酬・福祉用具貸与のうち、車イス、特殊寝台等が原則対象外に(要介護1を含む)但し例外が認められる・要介護1は施設入所が可能だが、要支援2は入所不可
4)新サービス=運動器の機能向上、栄養改善、口腔機能の向上(通所介護、通所リハビリで実施、選択可)

②地域支援事業の創設
1)介護予防事業要支援・要介護状態になる前からの介護予防を推進する
2)包括的支援事業地域における包括的・継続的なマネジメント機能を強化する地域包括支援センターの創設(宇部市)

2.地域密着型サービスの創設<リロケーションダメージの回避→『なじみ』の関係の維持小規模多機能型居宅介護等(宇部市では未だ実施してないが問合せが多い)どんな施設か?(デイサービス15人宿泊6~9人利用できて、通所・宿泊・訪問介護できる施設で25人程度登録していただく(一人当たり月額20万~30万円設定)住宅業者など、他業種からの問合せが多いとのこと)

3.施設給付の見直し:昨年10月より実施介護保険施設における居住費、食費を保険給付の対象外とする低所得者対策として、「特定入所者介護サービス費」を創設

その他

1.65才以上の人はどのような原因があっても介護給付を受けることができるが0才~64才までの人は特定疾病以外(交通事故などが原因で介護が必要になった場合は、介護保険の対象にはならない)

2.保険料について65才以上の保険料は国は6段階だが、宇部市は8段階まで(高額所得者に負担をかけている)600万円以上の所得がある人は旧楠町の人からすると55%の保険料アップとなった(楠から批判あり)

3.介護保険財政の状況(国全体)総費用はH12年(介護保健制度スタート時)3.6兆円だったが、H18年は7.1兆円と約2倍になると予想され、また、今後ますます総費用が膨らむと予想される(これが制度改正の背景となったもので、全体の費用を押さえ込む必要であります。特に、要介護1と要支援が増えている→予防重視システムの確立が必要