H20年3月議会

1.生活交通活性化計画策定の進捗状況について
2.市役所裏駐車場が利用しやすいようバリアフリー等の環境整備について
3.道路の維持管理について
4.県道西岐波吉見線瀬戸原交差点から西岐波方面への約1.7Kmの狭隘箇所の拡幅について
5.学校における子どもたちの安心・安全を確保するために宇部市内公立小中学校全てに早急にAED(自動体外式除細動器)の設置をすべきと思いますが、学校におけるAEDの必要性の認識と対応

H20年3月議会議事録

志賀光法

皆さん、おはようございます。新政会の志賀光法でございます。今議会は、個人質問ということで、市民の目線の高さで、そして地域のことを5項目質問させていただきます。
 質問の1点目は、生活交通活性化計画策定の進捗状況についてであります。
 公共交通は、現代社会において市民生活に必要な社会的機能であり、いつでも、だれでも、どこにでもスムーズに移動できるものであることが理想であります。しかしながら、今日、モータリゼーションの進展、利用者の減少などにより、宇部市の交通局を初めバス事業者の経営は大変厳しい状況下に置かれ、不採算路線については便数の減少や撤退などが起こっています。
 宇部市としましても、これまで、不採算路線については事業者に補助金を、そして撤退が起こった路線については代替バス化などで対応してまいりましたが、三位一体改革等の影響で財政状況が大変厳しい中、その費用は宇部市にとって大きな負担となってきています。このままでは、公共交通の維持が困難な状況に陥ってしまうおそれがあります。
 また、今後さらに、少子・高齢化、地域の自立・活性化、地球温暖化等を初めとする環境問題等、昨今の重要な諸課題への的確な対応も迫られています。
 宇部市にとって、公共交通サービスの維持、活性化、再生は最重要課題であり、時代の流れに応じた新しい発想のもとで、市民のニーズに合った公共交通の維持、整備について、行政、関係機関、そして市民が一体となって、持続可能な公共交通のあり方について協議、検討を早急にする必要があると思います。
 そのような中、宇部市は昨年、生活交通活性化計画策定委員会を立ち上げ、生活交通活性化計画を策定する運びとなりました。現段階での進捗状況と来年度の取り組みについてお伺いをいたします。
 質問の2点目は、市役所裏駐車場が利用しやすいようバリアフリー等の環境整備についてであります。
 平成18年12月20日に、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー新法が施行されました。この法律は、ハートビル法と交通バリアフリー法を一本化したもので、建築物、公共交通機関、道路、路外駐車場、都市公園を新設する場合、それぞれバリアフリー化基準への適合が義務づけられたもので、それにつけ加え、既存の施設についてもバリアフリー化基準適合への努力義務が課せられたものです。
 現在、宇部市役所の駐車場につきましては、市役所前と裏、そして道路を挟んで一段下の3カ所ありますが、障害者用駐車場は市役所前にしかありません。市役所正面玄関近くに障害者用駐車場が設置してあるということは、対外的なPR効果を考えると一番よい場所と言えますが、この駐車場は、利用者にとっては一方向からしか進入することができないために、決して利用しやすい場所とは言えません。また、裏の駐車場は、駐車可能台数が少なく、そして一段下の駐車場については、車いすでは一人で出入りすることができない構造になっています。
 バリアフリー新法では、既存の施設でのバリアフリー化は努力義務ではありますが、市役所利用者の駐車場でありますので、市としては率先してバリアフリー化に努めるべきだと思います。現状においては、市役所裏の駐車場は、車いすの方は利用できませんなどの大きい看板表示が必要であり、そのような表示をすることは、できれば避けたいものです。早急な対応を望むところです。
 また、公共施設等の駐車場については、30分あるいは1時間は無料化しているところも多くなってきています。市役所裏の駐車場は、30分以下でも料金が発生します。入車後30分か1時間の無料化ができないか、あわせてお伺いをいたします。
 次の質問は、道路行政について2点の質問をいたします。
 宇部市においては、市民の市内、近隣への移動手段は自動車が中心であり、道路は市民生活に重要な役割を果たしています。
 宇部市の道路の概要については、宇部市道路課からいただいた資料によりますと、現在、高速道路が2路線、国道は3路線、県道は20路線で、改良率は県全体で60.5%、市道は昨年4月1日現在で954路線で、改良率は58.97%であります。これらの道路の管理については、それぞれ所管により管理者は違います。
 現在、参議院で予算案とともにガソリン暫定税率を含む税制関連法案が審議されていて、先日の代表質問でも、ガソリン暫定税率廃止における宇部市の影響などについて質問されましたが、今回私は、県道と市道について、道路の維持管理と道路改良についてお願いであります。
 それでは、3点目の質問に入ります。道路の維持管理についてであります。
 道路は、安全に通行できるように、そして美しい生活環境をつくり出すために、適切に道路維持管理をする必要があります。しかし、現状は、昨今の厳しい財政状況などにより、道路の路肩やのり面の草刈り作業の回数の減少、また草刈り面積につきましては縮小を余儀なくされているところです。
 市民の方からは、草や木々を避けるため中央寄りを走行し、対向車と接触しそうになった。また、草がはみ出し、見通しが悪い。それに、子供の登下校の際に危険だなどの苦情が多く寄せられているものの、市民の要望すべてにこたえることは残念ながらできていませんし、対応には限界があるところです。
 しかし、このような状況下でありますが、宇部市においては、多くの地域で、自分の住んでいる地域はみずからの手で周辺環境整備をするという強い郷土愛、強い地域愛によって、道普請や溝普請といった共同作業がいまだに残っております。
 そこで、お伺いをいたします。現在、宇部市には市道の里親制度というものがありますが、集落で道普請や溝普請をこれからも長く、そして安全に続けていただくために、作業に機械を使用されるなどした場合、油代などについて経済的支援をする市道の里親制度をバージョンアップした、(仮称)道普請支援制度ができないかをお伺いいたします。
 質問の4点目は、道路改良、県道西岐波吉見線瀬戸原交差点から西岐波方面への約1.7キロメートルの狭隘箇所の拡幅についてであります。
 県道西岐波吉見線につきましては、国道490号、国道190号の2本の国道や、山口市方面への移動の際に渋滞から逃れるため通行の多い農免道路と接続していること、また市道黒岩片倉線の新設や宇部有料道路に乗り入れることが可能になったこと、そして独立行政法人都市再生機構により宅地分譲された宇部新都市あすとぴあが隣接していることなどから、交通量の多い路線でありますが、セントヒル病院から床波交差点までのバイパスの完成により、以前より増して交通量がふえてきております。また、宇部臨空頭脳パークや瀬戸原工業団地など、この路線周辺に企業も多いことなどから、流通のための大型車両も多く通行している状況です。
 お伺いする瀬戸原交差点から西岐波方面約1.7キロメートルについては、未改良箇所であり、この間は民家や農地も多く、狭隘で、カーブが続いていて、この地区にお住まいの方は、通行時に危険を感じることがたびたびあると訴えておられます。県道西岐波吉見線瀬戸原交差点から西岐波方面への約1.7キロの狭隘箇所の拡幅についてお伺いいたします。
 質問の5点目は、学校における子供たちの安心・安全を確保するために宇部市の公立小中学校に早急にAEDを設置すべきだと思いますが、学校におけるAEDの必要性の認識と対応についてであります。
 文部科学省は、国公立・私立の小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校及び幼稚園を対象に、学校における自動体外式除細動器(AED)の設置状況の調査を実施し、その結果について、ことし1月24日に発表いたしました。
 それによりますと、AEDを設置している割合は、公立学校だけで申し上げますと、今年度末までに設置予定としている学校が、小学校で34.8%、中学校で55.4%、高等学校で91.6%で、特に今年度設置するといった学校が多く、その理由としてはAEDの認知と必要性の理解が進んだこと、また高等学校の設置率が高いのは、激しい運動を伴う部活動などで万が一の備えとして設置がされていると言われております。
 また、調査報告には県別の報告もありました。山口県の公立学校を見ると、小学校は9.3%、中学校35.8%、高等学校は100%と、高等学校以外は大きく全国平均を下回っているところです。この数字は、恐らく財政力や自治体の意識の差が出たのではないでしょうか。
 今回の文部科学省の発表で、他県、そして県内の状況を知るきっかけになったことで、宇部市でのAEDの配備への動きに影響を与えることを信じ、期待して、私は今会議でこの質問をした次第です。
 AEDとは、自動体外式除細動器と呼ばれているもので、電源を入れると自動で音声メッセージが流れ、その指示に従い処置を進めていけば、内蔵されているコンピューターによって傷病者を診断し、AEDを使用するか否かを判断して、AEDを使用するケースであった場合は、心臓に電気ショックを与え、正常に戻すことができるもので、2004年7月からは一般の人でも使用できるようになったものです。
 2005年に開催された愛知万博では4名、東京マラソンでも2名、AEDにより救命され、また最近では、AEDによる救命事例や心臓震とうによる死亡事例のニュースやテレビ番組で特集として取り上げられたことなどから、多くの方々の認知と必要性の認識が高まってきているところです。
 失った命は、どのようなことをしても取り戻すことはできません。しかし、ほんの少しの知識とAEDを使用することへのほんの少しの勇気と、そして少しのお金で、命を救うことができます。
 学校という場所は、児童生徒、教職員の先生はもちろんですが、体育館やグラウンドなどは夜間や休日に地域に開放されています。また、災害などが発生した場合には、学校は避難所となりますので、AEDが設置されれば、住民の皆さんへの救命にも役立つことになります。そのようなことなどから、学校には、どこよりも、そして最優先にAEDを設置すべきだと思います。
 そこで、お伺いいたします。学校における子供たちの安心・安全を確保するために宇部市の公立小中学校に早急にAEDの設置をすべきと思いますが、学校におけるAEDの必要性の認識と今後の対応についてお伺いいたします。
 以上で、壇上での質問を終わります。

藤田市長

志賀議員の御質問にお答えをいたします。
 御質問の第1、生活交通活性化計画策定の進捗状況についてでありますが、現在、本市におきましては、これからの本市における生活交通対策の基本方針として、生活交通活性化計画を策定しているところであります。
 この計画の策定に当たりましては、庁内の関係部署の職員で構成する検討委員会を昨年7月に設置し、これまで5回の会議を開催し、市の考え方をまとめるとともに、住民、利用者代表や学識経験者、関係バス事業者で組織する策定委員会を同時期に設置し、これまでセミナー及び3回の会議を開催し、御意見を伺ったところであります。
 今年度におきましては、本市の生活交通の現状を踏まえながら、路線バスの利用促進策や効果的・効率的な路線の見直し、中山間部における交通体系の再構築などについて、基本的な考え方や方向性を取りまとめることにしているところであります。
 なお、路線バスの利用促進策の一環として、エコ定期券の通用期間を3カ月に延伸することについて今議会に提案するとともに、企業バスの運行に関し協議する組織の設置につきましても、現在検討しているところであります。
 また、平成20年度におきましては、昨年10月に地域公共交通の活性化及び再生に関する法律が施行され、同法に基づき、地域での取り組みに対する国の新たな支援制度が設けられましたので、この制度を活用し、引き続き、より具体的な実施計画案を策定したいと考えているところであります。
 次に、御質問の第2、市役所裏駐車場が利用しやすいようバリアフリー等の環境整備についてでありますが、障害者用駐車区画につきましては、平成17年に、障害がある方等の安全性と利便性に配慮し、庁舎前駐車場に2台分増設し、4区画としたところであります。
 庁舎裏の宇部市駐車場につきましては、庁内組織の衛生委員会の提言もありますので、スロープの設置を含め、障害者、高齢者の方々に安全が確保され、負担の軽減となる方策を検討してまいりたいと考えております。
 また、駐車場の利用料につきましては、休日・夜間を除き、30分以内ごとにつき60円とし、市役所を利用される場合は無料としているところであります。
 30分ないし1時間の無料化につきましては、周辺の民間駐車場の経営への配慮や市営駐車場との料金の整合性、公有財産の有効活用による財源確保など、諸般の事情を勘案しますと、現時点では困難と考えております。
 次に、御質問の第3、道路の維持管理についてでありますが、市道の草刈りや伐採につきましては、厳しい財政状況の中、十分な対応が困難な状況でありますが、通行に支障を来している箇所については、直営や業者に委託するとともに、地元自治会、その他ボランティア団体等の御協力を得ながら進めているところであります。特に、民有地の立木が支障となる場合、伐採の対応に苦慮しているところであります。
 道路の環境整備には、日常の安全点検が重要と考えておりますので、今後とも、地域の皆様方の御協力をいただきながら、道路の維持管理に努めてまいりたいと考えております。
 また、経済的な支援策につきましては、地域ごとにさまざまなケースがあると思われますので、平成20年4月から試行的に草刈り機の刃と燃料を提供することにより、この利用状況を踏まえ、今後、どのような方法の支援策がよいのか検討してまいりたいと考えております。
 なお、県道の維持管理につきましては、本市と同様、厳しい財政状況の中、十分な対応が困難な状況と聞いております。
 御質問の第4、県道西岐波吉見線瀬戸原交差点から西岐波方面への約1.7キロメートルの狭隘箇所の拡幅について。県道西岐波吉見線の拡幅につきましては、瀬戸原工業団地前交差点から国道190号床波交差点までの区間は改良済みとなっております。
 お尋ねの瀬戸原交差点から瀬戸原工業団地前交差点までの約1.7キロメートルの区間につきましては、県では、現在のところ、拡幅の計画はないと聞いております。
 以上で、私の壇上の答弁を終わります。

前田教育長

 志賀議員の御質問にお答えいたします。
 御質問の5、学校における子供たちの安心・安全を確保するために宇部市内公立小中学校すべてに早急にAED(自動体外式除細動器)の設置をすべきと思いますが、学校におけるAEDの必要性の認識と対応についてでありますが、AEDは、突然の心停止患者に対して救命率の向上を図る重要な役割を果たす機器であり、その有効性については認識しているところであります。
 現在、小学校3校、中学校4校において、寄贈によりAEDが設置されております。
 今後の小中学校への設置につきましては、学校予算の中で調整を図りながら、計画的な整備について検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

志賀光法

ありがとうございました。それでは、自席より再質問並びにお願いをさせていただきます。
 まず、1点目の生活交通活性化計画策定の進捗状況についてですが、宇部市が各バス事業者に出している不採算路線への補助金について、各バス事業者ごとの補助金額、そして路線から撤退によって代替バスを運行しておりますが、その代替バスの運行経費についてお伺いをさせてください。

木藤総務部長

お答えいたします。
 まず、地方バス路線の維持費の補助金でございます。宇部市交通局に対しまして、これは平成20年度当初予算でございます――2億2,250万円。船木鉄道1,040万7,000円。サンデン交通3,088万3,000円。合計2億6,379万円でございます。
 それから、廃止代替バス等の運行経費でございます。小野地区の代替バスは1,104万9,000円でございます。楠地区におきますくすのき号、それと最終便の貸し切りがございます。合わせまして3,019万3,000円でございます。合計4,124万2,000円。総計いたしますと、3億503万2,000円でございます。
 なお、これにつきましては、県の補助金、あるいは代替バスの使用料、あるいは他市の負担金等1,411万6,000円の収入を見込んでいるところでございます。
 以上でございます。

志賀光法

ありがとうございました。壇上でも申し上げましたが、宇部市にとってはかなりの負担というふうに私も受けとめております。しかしながら、この地区については、代替バスの地区については、特に周辺には交通の便がないところもありますので、その辺は今からちょっと再質問の中でさせていただきたいと思います。
 宇部市生活交通活性化計画策定に当たっては、委員会、セミナー等が開催されておりますが、計画策定に当たっては、今の宇部市の現状あるいは課題をしっかりと認識して計画を立てる必要があると思いますが、現段階の宇部市の公共交通の現状と課題をどのようにとらえておられるのか、ちょっとお伺いします。

木藤総務部長

お答えいたします。
 本市におきます公共交通につきましては、路線バス等を中心に構築をされております。また、国道2号以北の楠地区につきましては、廃止代替バスにより交通手段を確保しているところでございます。
 したがいまして、この計画の策定に当たりましては、市街地及び周辺地区と北部の中山間地域とで、それぞれ現状、特徴が違いますので、それぞれその特徴を踏まえた上で計画をしていかなければならないと考えておるところでございます。
 なお、市街地及び周辺地区につきましては、まだまだ全体的な利用人数が減っているという状況がございます。その上で、効果的で効率的な路線の見直し、あるいは料金制度を含めた利用促進策等が課題となってくるというふうに思います。
 また、北部地域につきましては、当然その交通空白地域というのがございますし、なおかつ高齢化が今後さらに進行していくということを考えますと、デマンド交通などの新たな交通システムの導入も視野に入れた交通体系の再構築というのが課題となってくるというふうに思っております。
 以上でございます。

志賀光法

課題も明らかになっていることと思います。今後策定に当たって、若干私の意見を申し述べさせていただきます。
 代表質問の中で、執行部の答弁の中で、まちづくりの観点でコンパクトシティーという言葉が出てまいりましたが、宇部におきましては、東西岐波、そして中心市街地、そして厚南地域という、大きな人口集中地帯が3カ所あります。これは紛れもない現実でありまして、この間の公共交通をどう維持していくかということは、JR宇部線をどのような位置づけにするかということが大事になってくるかと思います。
 JR宇部線については、現在競合関係にありますが、競争することは適当ではないと思います。お互いが持続可能になるように交通体系を考えなくてはならないと思いますので、活性化計画策定に当たっては、JRの位置づけをはっきりとさせること。そしてまちづくりという観点を入れていただくこと。それから先ほど出ましたけど、公共交通空白地帯の解消も図っていただきたいということ。そして何よりも、市民の方から多くの意見を伺うこと――ということは、各地区で協議会も立ち上げていただき、意見を集約していただきたい。
 以上の点をお願いいたしまして、次の質問に移りたいと思います。
 次は、市役所裏駐車場のバリアフリー化についてですが、スロープの設置を含め、障害者、高齢者の方々に安全が確保され、負担の軽減となるよう方策を検討してまいりたいと答弁していただきました。積極的な答弁として受けとめております。ありがとうございました。
 しかしながら、駐車場改良に当たっては、多大な経費を要することになると思います。ある国会議員の発言によりますと、霞が関には96兆円の埋蔵金が眠っていると言われておりますが、宇部市にも埋蔵金がないものかと考えてみました。宇部市の特別会計の中には、大きな金額の繰越金を持っているものもあります。厳しい財政状況のもとで、宇部市は包括予算制度をとっている関係で、新たな駐車場改良という事業が発生すれば、どこかにしわ寄せが来るだろうと思っておりますので、できるだけ早く改良するには、どこか財源を見つける必要があろうと思いますので、早急に財源を見つけ、早急に駐車場改良をしていただきますようにお願いを申し上げます。
 続いての3点目の道路維持管理についてですが、4月から試行的に経済支援をしていただけること、本当にありがたく思っております。昨年の3月議会でも取り上げましたが、限界集落についても、集落維持については周辺の皆さんの共同作業が重要になってくると思いますので、どうかこの経済的支援についても持続可能なものにしていただきますようにお願いを申し上げます。
 さて、次の4点目の県道西岐波吉見線の拡幅についてですが、答弁の中に、最後の段に「拡幅については県に要望してまいりたい」という文言が入っておりません。非常に残念であります。県に要望するということは、市にとっては強い意思と決断が必要であることは理解をしております。
 「要望する」という文言が入らなかった理由についてはいろいろあろうと思いますが、私が考えるには、宇部市は、旧楠町と合併する際に、合併後の市の今後のあるべき姿を描き策定された新市建設計画の中の道路改良については進捗してないこと。また計画の中にこの路線がないこと。そして何よりも、県道の改良については市に負担を求められること。例えば、県単独の事業であった場合でも、市は15%の負担が必要です。また、国の補助があった場合でも、5%の市の負担が生じることになるので、県に要望する際には、市の強い意思と決断が必要となることはよく理解しております。
 しかし、この箇所につきましては、周辺に民家や農地が多くあり、子供や高齢者が通学やバスを利用する際、また、この地区の方が農作業をする場合は、どうしてもこの危険な道路を通行せざるを得ません。拡幅改良要望ができないのであれば、歩道の設置要望だけでも結構ですので、県への要望の御検討をお願いいたします。
 最後の5点目、AEDについてですが、現在、小学校3校、中学校4校、寄贈によりAEDが設置されていると答弁されていますが、維持管理については行政が責任を持って行わなければならないと思いますが、そこで1点ほどお伺いいたします。
 AEDについては、8歳以下、体重が25キロ以下の子供について使用する場合は小さいパッドが必要となりますが、現在AEDを設置している小学校3校について、この小さいパッドを完備しているのか、また完備していなければ、早急に完備をお願いしたいのですが、完備の状況をお伺いいたします。

中村教育部長

現在、AEDが設置されております小学校3校のうち、小児用パッドが備わっている学校は1校となっております。なお、残りの2校につきましても、早急に購入して配備したいと考えております。

志賀光法

どうかよろしくお願いします。宝の持ちぐされになっては困りますので、早急に対応をお願いいたします。
 それから、答弁では、今後、小中学校へのAEDの設置については、学校予算の中で調整を図りながら、計画的な整備について検討してまいりたいと答弁されていますが、現在、学校の備品については、限られた予算の中で、学校側に優先順位をつけて要望させていると聞いております。
 包括予算制度の中では、AEDを設置していくとなると、どこかにしわ寄せが来ると思いますが、そこで1点ほどお伺い──1点といいますか、お伺いいたしますが、宇部市には教育基金というものがあります。AEDの設置について、この教育基金を活用する考えはないか、それからAED設置に当たっては国の補助制度があるのかどうか、この2点をあわせてお伺いいたします。

中村教育部長

まず、教育基金を活用してはどうかということでございますが、教育基金は、市民の指定寄附金を積み立て、校舎の改築修理事業費またはその他教育費に充当するとなっております。教育基金の活用につきましては、AEDは高価であり、また基金残高も少額であるため、先ほど教育長が壇上で御答弁いたしましたが、学校予算の中で計画的な整備について検討してまいりたいと考えております。
 なお、現在、国の補助制度はございません。
 以上でございます。

志賀光法

よくわかりました。AEDも、一時期から比べて、かなり購入しやすい価格に、低価格になってきていると思います。限られた学校予算の中では、年次的にといっても、かなり年数がかかると予想されますので、どうか御検討をいただきたいと思います。
 最後に、要望させていただきます。
 AEDは、心室細動や心臓震とうに陥った場合に効果を発揮します。心室細動とは、心臓の筋肉がけいれんしている状態となり、心臓は収縮できずに血液を送り出せません。つまり心臓が停止している状態のことで、もう一つの心臓震とうとは、強い衝撃の力によって心臓が停止するのではなく、心臓の動きの中で1000分の15、あるいは1000分の30秒という本当に一瞬のタイミングで衝撃が加わったときに、それも子供が投げた野球のボールが当たった程度で起こるものです。胸郭、胸の中央にある縦長の骨のことですが、発育過程にある子供は、この骨がやわらかくてたわみやすいので、衝撃が心臓に達しやすいとされています。AEDがあったらというような事例が起こるようなことはあってはならないと思います。
 改めて、早急なAEDの設置をお願いいたしまして、私のすべての質問を終わります。
 ありがとうございました。

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