H18年12月議会質問項目

1.地上波デジタル放送宇部市内の中継局の地上波デジタル化の対応計
  画と難視聴対策について
2.地上波デジタル放送難視聴地域(北部地域)の対応の一つとしてケー
  ブルテレビ網の整備の年次計画について
3.子どもの体力低下が指摘されているが宇部市内の子どもの体力の現
  状と課題、そして今後の対応について  

平成18年12月議会議事録

志賀光法

皆さん、こんにちは。新政会の志賀でございます。一般質問最後の登壇者でございます。若輩者でありながら、トリを務めさせていただきます。意図的にしたことではありませんので、どうかお許しをいただきたいと思います。
 それでは、通告に従いまして、一般質問をいたします。
 まず初めに、地上波デジタル放送についてお伺いをいたします。
 地上波のデジタル化計画は、携帯電話の急速な普及などにより、電波の効率的な利用を促進することや放送サービスの高度化を実現するために、電波法の一部が平成13年7月25日に改正されたもので、それに伴い、現在放送中の地上アナログテレビ放送は、平成18年度までにすべての地上波テレビ局がデジタル方式での放送を開始することとし、その後5年間をデジタル放送とアナログ放送の並行放送、いわゆるサイマル放送の期間とし、平成23年7月24日にはすべてのアナログ放送が停止することとしているものです。この地上波デジタル放送は、山口県でもことし5月1日から試験放送が、そして10月1日から本放送が始まり、宇部市内でも一部の地域で視聴できるようになりました。この地上波デジタル放送は、現在のアナログ放送の40倍ほどの高画質な画面が楽しめ、音質もCD並みに向上します。また、電波を効率的に使えるので、多チャンネル化も可能で、ワンセグ、いわゆる携帯電話でも地上波デジタル放送を見ることができます。そして、データ放送、例えば野球中継の画面に天気予報などの情報を引き出したりすることもできますし、クイズ番組などに参加できるようになるなど、双方向機能も大きな特徴で、これまでの見るだけのテレビから使うテレビになるわけで、テレビの常識が大きく変わります。しかし、国民への周知不足や難視聴対策が確立されていない。また、各放送局は、平成23年までにデジタル放送を送信できるよう、放送設備や中継局などの新設、改修を行わなければならない。そして、我々視聴者も、新たにデジタルチューナーやデジタル方式に対応するテレビ等、受像機の購入、アンテナの変更、調整などの対応も必要で、テレビ放送はユニバーサルサービスの一つであるにもかかわらず、さまざまな問題点を抱えています。
 そこで、お伺いいたします。
 1点目、地上波デジタル放送、宇部市内の中継局の地上波デジタル化の対応計画と難視聴対策について。2点目、地上波デジタル放送難視聴地域(北部地域)の対応の一つとして、ケーブルテレビ網の整備の年次計画についてお伺いをいたします。
 次は、子供の体力低下についてであります。今日、日本の子供たちの学力低下をマスコミなどが大きく取り上げ、大きな問題、大きな課題としてとらえていますが、私は、学力低下よりも運動能力、体力低下を深刻な問題として受けとめる必要があると思っています。体力は人間の活動の源であり、病気への抵抗力を高めることなどによる健康の維持のほか、意欲や気力の充実に大きくかかわっており、人間の発達、成長を支える基本的な要素であり、いわゆる生きる力となるものであります。子供の体力の低下は、将来的に国民全体の体力低下につながり、生活習慣病の増加やストレスに対する抵抗力の低下など、心身の健康に不安を抱える人々がふえ、社会全体の活力が失われる事態が危惧されます。また、それに伴い、医療費、介護費などの社会的コストの増加にもつながり、このまま何も対策を講じないでいると、将来の宇部市の発展、日本の発展は望むことはできないと思います。
 文部科学省の調査によりますと、昭和60年ごろをピークに今日まで、21年連続で子供の体力が低下傾向にあるというデータが発表されています。我が国の体育、スポーツ振興につきましては、旧文部省におかれた保健体育審議会が、平成13年度から平成22年度までの10カ年の我が国のスポーツ振興方策となるスポーツ振興基本計画を策定し、これまで5年間、各般の施策が推進されてきたところでありますが、これまでの進捗状況、新たな課題を踏まえ、ことし7月に計画中の記述を見直し、後半5年間分の計画として改定が行われました。
 その見直し改定のポイントは、昨今、子供の体力向上が心身の健全な発展の上で大きな課題となっていることから、外遊びやスポーツを通じた子供の体力向上を新たに政策課題の一つ目の大きな柱としたもので、その主な内容は、1、子どもの体力向上国民運動の展開。2、子どもを惹きつけるスポーツ環境の充実。3、子どもが体を動かしたくなる場の充実。4、学校体育等の充実としたもので、子供の体力、運動能力の低下の実態を危惧し、対策を講じたものです。
 そこで、お伺いいたします。子供の体力低下が指摘されていますが、宇部市内の子供の体力の現状と課題、そして今後の対応についてお伺いをいたします。
 以上で、壇上の質問を終わります。

藤田市長

志賀議員の御質問にお答えをいたします。
 御質問の第1、地上波デジタル放送、宇部市内の中継局の地上波デジタル化の対応計画と難視聴対策についてでありますが、現在、国においては、高画質、多機能な放送やデータの双方向送信などの放送サービスの高度化、電波の有効活用等を目的として、平成23年7月からのデジタル放送完全移行に向けて、その準備を進めているところであります。
 山口県内におきましては、防府市の大平山を親局とし、本年、下関市、山口市及び岩国市に中継局が開局され、一部地域においてデジタル放送が開始されたところであります。本市におけるデジタル化の対応計画につきましては、平成20年には桃山に、21年には小野に、それぞれ中継局が開設される予定と聞いております。また、デジタル化における難視聴対策につきましては、今後、地域における受信状況や国の動向を見ながら対応してまいりたいと考えております。
 次に、御質問の第2、地上波デジタル放送難視聴地域(北部地域)の対応の一つとして、ケーブルテレビ網の整備の年次計画についてのお尋ねでありますが、ケーブルテレビ網の整備につきましては、市域内における難視聴地域及びブロードバンド未整備地域の解消を図るため、段階的にエリア拡大を進めているところでありますが、事業推進に当たりましては多額の経費を要することから、国、県の財政支援が不可欠な状況となっております。
 御質問の北部地域を初めとしたケーブルテレビ網の未整備地域につきましては、平成23年のアナログ放送の終了を視野に入れ、平成22年度までに整備をする方向で、現在、国、県と調整を進めているところであり、今後とも、市域内の情報通信格差の解消に努めてまいりたいと考えております。
 以上で、私の壇上の答弁を終わります。

前田教育長

志賀議員の御質問にお答えいたします。
 御質問の3、子供の体力低下が指摘されているが、宇部市内の子供の体力の現状と課題、そして今後の対応についてでありますが、平成17年度に実施された児童生徒の体力テストの結果において、握力や持久走などは県の平均を上回っておりますが、反復横跳びや立ち幅跳びなどは下回っております。生活環境の変化に伴い、全国的にも子供の体力低下が叫ばれております。それだけに、幼児期から運動やスポーツに親しませるとともに、基本的な生活習慣を身につけさせ、規則正しい生活をさせることが体力の維持向上につながることから、重要な課題であるととらえております。こうしたことから、子供たちが意欲的に取り組む体育の授業の実施に努めるとともに、家庭とも連携しながら、望ましい生活習慣の定着に努めてまいりたいと考えております。また、各種体育行事においては、地域との連携を図りながら、子供たちに積極的に参加するよう呼びかけるなど、体力の向上に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

志賀光法

どうもありがとうございました。それでは、順を追いまして再質問と要望をさせていただきます。
 まず、一つ目の地上波デジタル放送につきましては、中継局については平成20年に桃山の大場山が、そして21年には小野の岩郷山がデジタル対応されるということで、大変喜んでおる次第でございますが、それにつきましても、やはりかなり難視聴地域が出るのではないかというふうに危惧をされております。ケーブルテレビ網で調整を進めているということでございますが、このデジタル放送化は国策ですので、テレビは見れて当たり前というのがやっぱり当たり前のこと、ユニバーサルサービスと思いますので、ぜひ国に対して強く難視聴対策をとるように要望していただきますようにお願いするとともに、平成22年度までにケーブルテレビ網の整備をぜひ実現させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 次に、子供の体力低下についてですが、今、日本の子供は、体力、運動能力について極端な二極化が進んでいると言われております。特に、福原愛とか宮里藍というようなスーパージュニア、スポーツ少年団や民間のスポーツクラブに通っているように、平均以上にスポーツ・運動能力が高い者と、極端に悪い者の二極化が進んでいると言われております。特に、走る、跳ぶ、投げるといった基本的な動作、柔軟性といいますか、自分の体をコントロールするような能力が特に低下していると言われております。学校においても、授業中、座っているというような同じ姿勢をとることができないとか、朝礼で立っていられないとか、体育の授業で後転ができないとか、いろんなことが言われております。
 教育長の答弁によりますと、宇部市の児童生徒の体力テストの結果は、県レベルでは、握力と持久走などは上回っているが、反復横跳びや立ち幅跳びなどは下回っていると答弁されておりますが、全国レベルで宇部市はどうなのかということと、先ほど言いましたけど、普段の学校生活、学校行事といいますか、朝礼とか普段の授業態度、あるいは体育の授業で、子供の体力、運動能力の低下が見られるのかどうか、おわかりであればお知らせください。

前田教育長

全国平均との比較でございますけれども、上体起こしや20メートルシャトルラン、こういったものは全国平均を上回っておりますけれども、そのほかにつきましては全国平均と同程度、もしくは下回っております。また、同じ姿勢を維持することが困難な子供がふえているのは事実でございます。
 以上でございます。

志賀光法

一般的な回答だろうと思います。具体的なものが、例えば体育の授業でできなくなったとか、そういう顕著な例があるかと思ったんですが、一応、教育長の答弁ということで、真剣に受けとめて安心をしたいと思います。
 それでは次ですが、教育長の答弁の中で、子供たちが意欲的に取り組む体育の授業の実施に努めると答弁されておりますが、具体的に何かお考えがあるのかお伺いいたします。

前田教育長

子供たちが意欲的に取り組むためには、場の設定、それから指導内容、指導方法等をよく考え、工夫する必要があると思っております。そのため、小中学校教育研究会に対して、指導方法等の研究をお願いするとともに、実際に学校訪問等のときに、具体的にその場その場での指導助言をふやしていかなけりゃならないと、今思っているところでございます。
 以上でございます。

志賀光法

学校単位やらの、市でできる範囲というのは限られてくると思いますが、どうかいろんな形で対応していただきたいと思います。
 そこで、一つ提案といいますか、教育長はこれまで学力低下対策、特に国語力をつけるために、朝の読書時間の充実とかそういうことに取り組んでおられますが、読書もいいんですけど、朝少し早く来て運動させるというような取り組みができたらと思うんですけど、そういうことに対して、教育長の御見解を聞きたいと思います。

前田教育長

現在、市内の学校では、始業前に気持ちを落ちつかせる、あるいは豊かな心を培う、あるいは今言われました国語の力を少しでも伸ばしていく、そういったことを目指しまして、読書活動を進めております。しかし、中間休みには縦割の班で運動したり、あるいはクラス全員で外に遊びに出たりしております。また、昼休みには外で遊ぶよう、今呼びかけておるところでございます。やはり、今後とも読書活動とともに体力も大事ですから、運動、遊び、これを奨励しながら、子供の体力の向上、これを図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

志賀光法

ありがとうございます。
 それでは最後、これはもう要望とさせていただきますが、コンビニの前で、そして電車の中で、若者がよく地べたに座り込んでおりますが、これをジベタリアンと言うそうです。ジベタリアン。これは10年前ぐらい前から出てきたそうですが、私は、脚力が弱いとか足首の関節の可動域が少ないからだと思っていたんです。しかし、よく検証してみますと、やはり体力、腹筋、背筋の弱さから来るそうなんです。今一番危惧されているのが、これ以上体力、運動能力が低下してくると、地べたに座ることもできなくなるそうです。だから、電車の中で寝転がったりとかコンビニの前で寝転がったりするような光景が、すぐに見られるようになるそうです。想像しただけでもぞっとしますよね。それで、現在実施している新体力テスト、これは1998年から実施されておりまして、私がこれで一番残念に思っているのは、背筋力の検査がなくなったことなんです。背筋力。背筋力指数というのを御存知の方いらっしゃいますか、この中に。いらっしゃいませんよね。例えば、体重50キロの人に100キロの背筋力があった場合は、背筋力割る体重、ですから100割る50ですから2です。この2という数字は介護、自分の親を介護できる数字だそうです。1.5というのが、例えば女の子であれば、自分の産んだ子を抱っこしたりおんぶしたり、母乳をあげたりできる数字だそうです。今から言う数字は9年前の数字です。1998年以前にしておりましたけど、その数字によりますと──中学校3年生の女子の数字です、全国平均で1.4だそうです。9年前です。そのときの、9年前の高校3年生の女子の数字が1.48だそうです。この時点でぎりぎり自分の子を育児できる、やっとできる数字です。今かなりまた運動能力、体力も低下しておりますので、自分の子を育児できなくなる、自分の親を介護できなくなるような状況が今来ております。
 これは要望なんですが、全国的にいろんなプログラムを実施しております。福島県では、県レベルでありますが、昨年から独自の子供体力向上プログラムの実施をして、成果を上げています。また、千葉県印旛村の六合小学校では、昨年の1月からコーディネーショントレーニングを取り入れ、飛躍的に体力テストの結果が向上しております。どうか宇部市も、独自に子供の体力向上政策をとっていただきまして、将来の宇部市を担っている子供を健全に育てるため、活力ある宇部にするためにぜひ取り組んでいただきたいと強く要望いたしまして、質問を終わります。どうもありがとうございました。