H15年6月議会

1.構造改革特区制度の活用とこれまでの対応と今後の取組みについて
2.通信費の経費削減としてIP電話の対応(拡大)とモバイル(携帯電話)
への対応について
3.北部地域の諸問題   
 ①二俣瀬、厚東地区の下水道の整備計画について   
 ②通学路の安全対策    
  (ア)道田ノ小野車地線の早期に抜本的な対策を    
  (イ)県道伊佐吉部山口線との接続箇所を早期決定し、狭隘箇所の早期拡幅  

平成15年6月議会議事録

志賀光法

皆さんこんにちは、新政会の志賀でございます。通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。
 1点目、構造改革特区制度の活用。
 これまでの対応と今後の取り組みについてでございます。経済の長期停滞から脱するため、また、経済社会の環境の目まぐるしい変化や新しい時代に対応できるように改革していく必要性は、だれもが認識しているところです。
 しかし、それにもかかわらず現実には、時代の変化に立ちおくれた旧来の規制や制度の改革は一向に進んでいきません。これは、既存の制度に既得権を持つ利害集団の抵抗だけではなく、規制緩和や規制改革の具体的な効果が見えにくかったからではないでしょうか。このような状況下で、小泉内閣が構造改革の柱として、規制緩和を規制改革という言葉に改めて、構造改革を進めてきたところですが、昨年の4月に経済財政諮問会議で構造改革特区制度が提案され、6月、経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002で、構造改革特区制度の導入と内閣官房にその組織の設置が閣議決定されたところです。
 そして、昨年7月26日から8月31日まで構造改革特区の提案受け付けの第1次募集がありました。申請依頼から申し込み締め切りがわずかであったにもかかわらず、231の自治体、18の民間企業、個人など、426件の提案が出され、そのうち93件が特区で、111件が全国で実施されることになりました。
 また、ことし1月に締め切られました2次募集の提案では、1次募集の1.5倍を超える651件の提案が、32都道府県214市町村、164の民間企業団体、個人から寄せられたことは、この制度への関心の高さを示しております。
 内容は、都市再生分野、教育分野が多く、まちづくりなどを通して地域経済を活性化させようとする意欲と、そして、教育における多様性を求めていることを示しています。これらの提案に対して、2次分としては特区で47件、全国で実施が77件となったところでございます。
 そして、いよいよことし4月1日からは実際の申請の受け付けが始まったところでございます。第1次分としては、4月17日に57件、5月20日に第2次分60件の構造改革特区が認可され、我が宇部市も産学公連携研究開発促進の特区が認められたことは御案内のとおりでございます。
 構造改革特区への取り組みは、行き詰まっている地域社会や地域経済をこの制度の活用によって打開する大きなチャンスであり、これからますます激化する地域間競争の中で行政の政策立案能力が問われているのではないでしょうか。
 そこで質問ですが、これまで宇部市の構造改革特区の提案、申請に対して町内の体制、各部局がどのように対応されたのか、そして、今後この制度への取り組みについて、どのように対処されるのかをお伺いをいたします。
 次に2点目、通信費の経費削減として、IP電話の活用拡大とモバイル、携帯電話への対応についてでございます。
 IP電話とは、インターネットの通信技術IP、いわゆるインターネットプロトコルを使った電話サービスで、ネットを有効に使うため、設備に経費がかかる回線交換器を使う通常の加入電話より通話料金を下げられるのが特徴で、民間企業では2005年までに約7割が移行すると推測をされています。
 また、IP電話は電話ジャックではなく、電話器にIPアドレスが割り当てられる、いわゆるIP上での稼動をするため、機構改革や部署が異動した場合でも、新たな配線工事も無用でございます。このようにIP電話は、そのほか行政にとってさまざまな施策等の活用、利用が期待できます。
 それから、電話といえば現在携帯電話の普及で市民や協力任意団体や業者が、連絡先を携帯電話にするケースもふえていると聞いております。庁舎内から固定電話ではなく、携帯電話でかける場合はかなりの割合となっているのではないでしょうか。八王子市では、民間通信会社が開発したシステムを利用し、固定電話から携帯電話にかけると既存の交換器から携帯電話専用の交換器を経由して発信されるシステム、いわゆる携帯電話から携帯へかけたことと同じになるシステムを導入し、年間200万円の削減ができると見込んでいると言われております。
 ちなみに固定電話から携帯電話の通話料金は、電話会社にも違いはありますが、3分で約100円、携帯電話同士だと約45円でございます。
 そこで質問ですが、これまでIP電話活用による経費削減効果と今後のIP電話の活用拡大について、またモバイル、携帯電話への対応システムの導入についてお考えがないかお伺いをいたします。
 次に3点目、北部地域の諸問題についてであります。
 まず1、二俣瀬、厚東地区の下水道の整備計画についてです。二俣瀬、厚東地区の下水道整備計画につきましては、宇部市の上水の水源地域という観点からお伺いをさせていただきます。21世紀は、食糧不足の前に水危機が到来する言われております。日本は、これまで諸外国とは違い、水は豊富にあり安全だと言われておりました。
 しかし、水神話は崩れ去りつつあります。地球の表面の約60%は水面ですが、宇宙からは地球は青く見えるほど水が豊富な地球ではありますが、その水の97.5%は海水であり、人間が利用しやすい淡水は2.5%にすぎません。それもほとんどが南極などの氷や地下水でございます。地表を循環している淡水は、ごくわずかであります。日本の降水量は年間平均1,750ミリで、世界平均の約2倍ではありますが、日本は世界有数の多雨地帯でありますが、1人当たりの降水量は、人口が過密であるために世界平均の4分の1でしかなく、急峻な地形であるため、貯水するためにダムが必要となるわけですが、今日では全国各地でダム事業への風当たりが強くなって論議されているところであります。
 また、水の汚染も家庭から出る雑排水、不法投棄や産業廃棄物により、有害物質の流入による汚染、塩素消毒でも死なない原虫クリプトスポリジウムなどの病原性微生物による汚染などが心配されています。湖や沼、川の淡水資源は、人類には欠かせないものであり、その保全、再生が今後の行政にとって最大の課題となります。
 宇部市の上水道は、厚東川のダム水、末信の伏流水、広瀬の表流水の3カ所から取水をしております。ちなみに水利権から見ると、宇部市は日量12万4,700トンの水利権がありますが、3カ所の取水に割り振りますと厚東川ダム水がそのうち65%、末信の伏流水が16%、広瀬の表流水が19%になっています。厚東川の水質は、今のところ環境基準はクリアはしているものの、単純な計算ではございますが、上水の35%を二俣瀬、厚東地区から取水していることになります。
 台所や洗濯、ふろからの生活雑排水は、トイレから出る汚水よりも汚染量が大きいと言われている中、安全でおいしい水の確保のためには広瀬取水口から上流地域の家庭排水対策が早急に必要であります。
 昨年9月に策定された宇部市汚水処理施設整備構想では、二俣瀬、厚東地区の下水道整備は、家屋の密集地区は集合処理方式で、また点在地区については個別処理方式で行うと決定されたところです。二俣瀬、厚東地区の皆さんは、下水道整備事業は、早く快適な生活を送りたいという願いと同時に、地域の振興策の一つとしてとらえられておられます。早急な事業実施を望まれております。今後、この地域の下水道計画をどのように実施されるのかお伺いをいたします。
 2番目、通学路の安全対策についてでございます。
 児童生徒が安全に登下校できることは、保護者、学校、地域との共通の願いですが、市内の道路は主要幹線道路の渋滞により、通学路、生活道まで自動車が入り込み、子供たちは大変危険な状態にさらされています。子供に対してどんなに交通安全教育を進めても、また危険を予測して自分の身を守れと言い聞かせても限界があると思います。早急な歩道の設置や道路の拡幅など、通学路の環境整備が必要です。
 特に、北部3校区では、児童生徒はかなりの距離を、そして大型車両が多く通行する主要幹線道路、あるいは狭隘な道路を通って登下校をしています。保護者のみならず、学校関係者、地域の人からも危険箇所の指摘、早急な安全対策の要望がなされているところです。
 そこで、次の2路線について早急な対応をお願いいたします。
 ア、市道田ノ小野車地線の早期に抜本的な対策を、でございます。二俣瀬の市道田ノ小野車地線の車地寄りには二俣瀬小学校があり、バス通学、徒歩通学すべての児童がこの市道を通らなければ学校へは行けません。一部歩道設置箇所はありますが、歩道設置区間はわずかであり、全長2.3キロのほとんどが、歩道もない幅員の狭い1車線の道路です。
 また、この市道につきましては、国道2号の朝、夕の慢性的な渋滞により、車地、田ノ小野地区の両方から多くの車両が入り込むため、子供たちは大変危険な状態にさらされています。田ノ小野地区の子供につきましては、安全に登下校ができないということで、数年前からはバス通学を余儀なくされているところでございます。宇部市には、バス通学制度がありますが、田ノ小野からは距離が短いため、この助成制度の金銭的なメリットがないばかりか、朝は田ノ小野バス停からは、7時29分発という早い時間のバスに乗らなくてはならず、金銭だけの負担だけではなく、早く家を出なければならないという、子供にとっても保護者にとってもかなりの負担となっています。それも小学校に通う間、6年間続くわけでございます。
 市道田ノ小野車地線の早期に抜本的な対策をお願いするところです。市長のお考えをお伺いいたします。
 続いて2、県道伊佐吉部山口線との接続箇所を早期決定し、狭隘箇所の早期拡幅をでございますが、通告書の路線名を訂正した際に、もう一つの路線名を消してしまいましたので、お許しをいただきまして、次のように質問項目の御訂正をお願いします。県道伊佐吉部山口線と国道490との接続箇所を早期に決定し、狭隘箇所の拡幅をに御訂正をお願いします。
 県道伊佐吉部山口線、この県道は山陰と山陽を結ぶ主要幹線で、物流のため大型車両も多く通行する交通量が多い道路です。この県道の美保地区はカーブが続き、狭隘で、冬期は道路が凍結する箇所で以前から保護者、学校、地域からも拡幅、歩道の設置の要望が出されていたところです。
 しかし、国道490との接続箇所が決定していないため、改良工事ができないと県から回答をいただいているところです。小野地区では、過去に道路凍結が原因による登校児童の列に自動車が突っ込み、将来を担う前途あふれる尊い子供の生命が奪われるという悲しい事故も起こっております。このような悲劇を繰り返さないためにも県への働きかけを積極的に行っていただき、できるだけ早い道路改良が実施されるようにお願いをいたします。
 以上で、壇上の質問を終わります。

藤田市長

志賀議員の御質問にお答えをいたします。
 御質問の第1、構造改革特区の活用、これまでの対応と今後の取り組みについてということでありますが、御承知のように構造改革特区は、地方公共団体等の自発的な立案により、当該地区の特性に応じて規制の特例を導入する特定の区域を設け、当該地域での構造改革を実施するものであり、地域経済の活性化などを目的としております。
 本市のこれまでの対応といたしましては、県と協議して本市の重点施策の一つである産学官連携による研究開発促進特区を昨年8月国に提案し、実施可能となりましたので、本年4月に県と本市が共同で宇部地域産学公連携共同研究開発促進特区として認定申請を行い、5月に認定されたものであります。
 なお、特区として認められた93件につきましては、教育や農業を担当する部署を初め、関係部署において活用方法を検証するとともに、新規提案についても検討しているところであります。
 今後の取り組みといたしましては、庁内での検討に加えて、このたび認定された特区での規制の特例措置や新規提案等について、民間に積極的にPRを行い、この制度の効率的な活用に努めてまいりたいと考えております。
 次に、御質問の第2、通信費の経費削減としてIP電話の活用拡大とモバイルへの携帯電話への対応についてでありますが、通信費の経費節減につきましては、平成12年度より取り組みを開始し、電話のトラフィック調査と電算室と支所間のデータ通信の見直しを行いました。
 その結果に基づき、適切回線数を算出し、INS1500回線への変更やダイヤルインの採用などで、一般電話回線の基本料金を削減したほか、地域イントラネット事業の中で消防署で使用する指令通信や本庁と支所間のデータ通信を地域イントラネットに収容するとともに、出先職場24カ所の内線電話をIP電話に変更し、年間の経費削減効果は平成11年度と比較して2,374万1,000円となっております。
 これらの改善の結果、電話料金は携帯電話への通話が増加している中で、11年度本庁舎分決算額3,312万7,000円に比べ、14年度決算見込み2,105万4,000円となっております。
 次に、庁舎内から携帯電話への通話についてでありますが、平成14年度の通話料は、年間約260万円で、電話料全体に占める割合は約12%となっております。また、固定電話発携帯着の通話料金は3分間60円の新料金制度が設けられましたので、近々これを活用することにより、約30%の削減を見込んでおります。
 御提言のモバイル、携帯電話への対応システムの導入につきましては、今後通信会社の料金体系の低廉化が予想されますので、通話状況を見ながらあわせて研究し、経費削減に努めてまいりたいと考えております。
 次に、御質問の第3、北部地域の諸問題について、第1点の二俣瀬、厚東地区の下水道整備計画でありますが、二俣瀬、厚東地区の下水道整備計画につきましては、宇部市汚水処理施設整備構想において、家屋の密集地区は集合処理方式で、また点在地区については個別処理方式となっております。
 しかしながら、集合処理方式による整備につきましては、現在の厳しい財政状況のもとでは、長期計画とならざるを得ない状況であります。このような状況の中で、水道水源である厚東川水系に位置する両地区の汚水対策の重要性、緊急性及び本市の財政状況等を考慮し、総合的に検討した結果、水質対策補助を追加し、浄化槽の設置促進によって早期整備を図ることにしたものであります。
 このことにつきましては、まず両地区の代表者と協議を行い、その後住民の皆様へは4月に文書による周知を図り、続いて5月には各個人の設置時期等についてのアンケート調査票を配付したものであります。既に、この調査票の回収は終了しており、来年度からの事業実施に向けて、現在この調査結果の集計や分析等の準備を行っているところであります。
 次に、第2点の通学路の安全確保、アの市道田ノ小野車地線の抜本的な対策をということでありますが、市道田ノ小野車地線の現道整備につきましては、既に延長250メートルの調査設計を実施しており、当該路線の車両の通行並びに歩行者の安全確保を図るため、今後施工方法等について地元関係者と調整を図ってまいりたいと考えております。
 次に、イの県道伊佐吉部山口線との接続箇所を早期決定し、狭隘箇所の拡幅をということでありますが、美保地区における県道伊佐吉部山口線から国道490号を結ぶルートは、道路の線形が悪く、幅員の狭いところもあることから、県におきましては、今年度国道490号との接続ルート及び線形について、地元の意見を聞きながら事業実施に向けて検討するとのことであります。
 本市といたしましても、県と連携をとりながら事業の促進を図ってまいりたいと考えております。
 以上で、壇上の答弁を終わります。

志賀光法

どうもありがとうございました。
 それでは、自席から再質問なり、要望を若干させていただきます。
 まず、構造改革特区についてであります。市長答弁では、構造改革特区の制度を民間に積極的にPRをされると答弁されましたが、どのような方法でPRを考えておられるのかお伺いをいたします

西山総合政策部長

特区につきましては、先ほど市長が壇上で申しましたように、非常に地域の経済の活性化ということについては効果的なものだと考えており、これにつきましては民間へのPRということで、特に膨大な資料につきましてはホームページでの公開という格好で、また部分的には広報等を使いたいと思ってます。
 また、いろんな各種団体等につきましても、いろんな場を通じてPRをするということで対応していきたいというふうに考えております。
 以上です。

志賀光法

例えば、この構造改革特区は民間、あるいは個人もかなり注目、関心を持っておられると思います。例えば、そういう団体、個人から問い合わせがあった場合の窓口、あるいは支援、指導も必要になってくると思いますし、そのようなことの対応についてどのようにされるかお伺いをいたします。

西山総合政策部長

特区の窓口といたしましては、私のところの総合政策課が対応しております。トータル的にはそこで受けまして、個別の事業につきましては私のところで全部できませんので、教育は教育、経済は経済という形で連携をとってやっていきたいというふうに考えております。
 以上です。

志賀光法

この構造改革特区につきましては、新たな提案申請の受け付けも今後行われるようでございます。これまでは、また多くの自治体などから構想例が寄せられたわけですが、その中で多かったのは、やはり農業分野と教育分野であります。農業分野は、特に規制の厳しい産業ですし、それだけ規制の余地があるわけです。あるいは、地域特性の差から特区になじみやすいということもあります。また、教育分野についても全国で画一的な規制の、弊害の大きいということで、たくさんの提案がなされているところです。
 市長答弁の中では、第1次提案の93件について、教育や農業を担当する部署を初め、環境部署において活用方法を検証するとともに、新規提案についても検討しているところとされておりますが、具体的にどのように程度が進んでいるとかお聞きしたいところなんですけど、関係機関、団体との調整、あるいは影響もある関係で、答えられないと思いますので、本当はお聞きしたいんですけど答えられないと思いますので、先ほどから言われておりますように行き詰まった地域経済、地域社会を打開するチャンスでありますので、どうぞ積極的に取り組んでいただいて、全部署から提案が出されるような体制、対応をとっていただきたいと要望させていただきます。
 次に、二俣瀬、厚東地区の汚水処理整備についてでありますが、この地域の汚水処理整備につきましては、当初はですね、農業集落排水事業で、そして昨年9月に策定されました処理構想については、家屋の密集地域は特定環境保全公共下水道という集合処理の事業、家屋の点在地区については、個別処理ということで説明されていたわけです。
 先ほどの市長答弁によりますと集合処理方式による整備が厳しい財政状況の中で、長期にならざるを得ない状況であるため、水質対策補助を追加し、浄化槽の設置促進で早期整備を図るとされています。地元へは総合対策協議会、自治会連合会での説明、協議されたところでありますが、その協議会の中でこれまで事業が二転三転してきたこともありまして、行政への不信感、あるいは提案に対する不満の発言が相次いだと聞いております。
 そして、一般の地区住民に対しましては、文書という形で4月1日付で市長名で厚東、二俣瀬の汚水対策についてのお知らせという形で周知、あるいは5月1日付で合併浄化槽設置に関するアンケート調査書が配付されているところですが、市のこのような対応に対しまして地域住民の皆さんからは不満、怒りの声が上がっております。このたびの地区の皆さんへの市の対応は、文書での周知という乱暴で、またアンケートという消極的な手法をとられたことを私は大変残念に思っております。これでは地区住民、地域住民の皆さんへの市の説明責任が果たされているとは言えないのではないでしょうか。
 私は、地区住民の皆さんに理解をしていただくためには、十分な説明が必要だったと思います。アンケートを配られたわけですが、アンケート調査票には意見を記載できる欄もあったようです。これからアンケート調査の集計、集約をされるでしょうが、その結果への対応、また地区住民への、皆さんへの説明を今後どのようにされるのかお伺いをいたします。

下道下水道部長

 お答えいたします。
 浄化槽の設置促進による汚水対策につきましては、先ほど市長の答弁がありましたように地元代表者との協議に基づきまして、地元説明会にかえて各戸文書配付する周知方法となったところでございます。また、アンケート結果の対応につきましては、集計が終わりましたら両地区の代表者と協議しながら、その結果について住民の皆様にお知らせするとともに、事業実施に向けては調査票の御意見を十分に参考にしたいと考えております。
 以上でございます。

志賀光法

今集約、集計中ということでございましたが、実際先ほど言いましたようにかなりの不満、怒り──怒りっていいますか、怒りに近いものを私にぶつけられる方もいらっしゃいます。市の方にもあるかと思います。しっかりとその辺を踏まえられてアンケートの結果、あるいは説明が不足であれば説明会を開くなり、誠意を持った対応をしていただきたいと思います。よろしくお願いするところです。
 続いて、もう一点を質問いたします。宇部市がこれまで行ってきた個別処理は、環境省の浄化槽設置整備事業で個人負担が6割かかるわけなんです。同じ環境省の事業で特定地域生活排水処理事業があります。この特定地域生活排水処理事業は、個人負担が1割という安価な事業で、これまでこの事業は汚水処理──汚水衛生処理率が60%未満という要件があり、宇部市はこれまで要件が合わなかったわけでございますが、今年度この事業がバージョンアップしまして、名称も浄化槽市町村整備推進事業に変わり、対象地区も広がりました。今年度の予算についても要件緩和の関係で、前年度の3.5倍に増額されたところです。
 この浄化槽市町村整備推進事業は、設置から管理まで市町村が責任を持って行うために、排水水利管理状態が個人型の浄化槽設置事業よりも向上するために、上水の水源地域である二俣瀬、厚東での整備事業としては最適であると思いますし、個人負担も1割と低額で済み、地域住民の、市にとっても最適な事業であると思いますが、この浄化槽市町村整備事業での整備ができないか、お伺いをいたします。

下道下水道部長

お答えします。
 御指摘の平成15年度から新名称となりました浄化槽市町村整備推進事業につきましては、本市の適用の可能性や問題点等について県と協議しながら、研究してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

志賀光法

ただいま申し上げました浄化槽市町村整備推進事業は、個人の意思に左右されやすい個人設置型と違いまして、個人負担が1割と少ない額で済みますので、市が計画的な整備を進める上で、より効果的であると思いますし、財政措置も下水道と基本的に同様でございます。二俣瀬・厚東地区を浄化槽市町村整備推進事業で実施されるように、御再考、御検討していただきますようにお願いいたします。
 次に、最後の質問となりますが、市道田ノ小野車地線につきましては、これまで地元からたびたび拡幅の要望がなされていたところでありますが、今後、地権者の協力が得られても、今の市の財政状況からしますと、かなりの整備に年数がかかってしまうと思います。
 これまでこの道路につきましては、民間組織の宇部地域道路等対策推進協議会と地元二俣瀬校区総合対策協議会の連名で、美東町などの他市町村からの署名と一緒に改善の要望も出されているところでありますが、田ノ小野車地間の道路につきましては、通学路の安全対策、あるいは2号線の交通渋滞対策として、バイパス案も含めた抜本的な道路対策を強く要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。