藤田市長志賀議員の御質問にお答えをいたします。 御質問の第1、新しい学習指導要領の完全実施について。 第1点の学校週5日制の完全実施に伴う宇部市の対応はということでありますが、学校週5日制は、学校、家庭、地域社会の教育全体のあり方を見直し、児童生徒の生きる力をはぐくみ、健やかな成長を促すことが目的であります。 このため、学校においては、指導内容の改善や指導方法の工夫をする等、学習指導の一層の充実に努めるとともに、家庭や地域社会においては、ゆとりの時間を確保し、子供たちが主体的に生活体験、自然体験、社会体験を豊かにすることを目指すものであります。 本市では、子ども会、PTA等との連携による学校外活動の支援を初め、地域の青少年育成団体の支援にも努めているところであります。 さらに、平成11年度からは、文部科学省が展開する全国子供プランのメニューから、子供放送局受信施設や子供センターの設置を初め、家庭教育の支援、その他各種体験事業にも取り組んでおります。 また、引き続き、家庭や地域社会においては、子供たちが多様な選択肢の中から主体的に過ごし方を選択できるよう、平成11年度に子供の地域活動や健全育成活動を図ることを主な目的として組織化した校区子ども委員会への支援を初め、情報の提供や機会の充実に努めてまいりたいと考えております。 次に、第2点の公立の幼・小・中・高校は週5日制が完全実施されるが、宇部市近郊の私立の幼・中・高・大学の動向はどうかというお尋ねでありますが、私立の幼稚園、中学校、高等学校における学校週5日制の実施につきましては、それぞれの主体的判断によると聞いております。 宇部市内の私立の中学校、高等学校につきましては、平成14年度から、すべての学校が学校週5日制を実施することとなっております。なお、私立幼稚園及び近郊の私立高校については、検討中と聞いております。私立大学につきましては、既に平成5年度及び平成7年度より、学校週5日制が導入されております。 次に、第3点の学童保育の土曜日の対応はということでありますが、現在、第2・第4土曜日につきましては、校区社会福祉協議会等の御協力により、保護者のニーズに沿って学童保育を実施しているところであります。 また、新たに休日となる第1・第3・第5土曜日につきましては、子供たちが健全に過ごすことができるよう、家庭において保護者に十分な認識を持っていただくとともに、学校や地域の方々との連携を図っていく必要があります。 このため、学童保育につきましても、子供たちの安全を守り、健全な遊びと生活の場を与えるという観点から検討してまいりたいと考えております。 次に、第4点の土曜日の中学校の部活動、指導する学校の先生の対応はということでありますが、中学校における土曜日の部活動の実施につきましては、現在、山口県中学校校長会及び山口県中学校体育連盟において検討されているところであります。生徒と教員の健康面についても、休養を十分にとり、バランスのとれた生活をすることが重要でありますので、現在、宇部市中学校校長会において、土曜日の部活動について、生徒が家庭、地域において有意義に過ごすことができるよう検討を進めているところであります。 次に、第5点の休日の学校開放の予定はということでありますが、学校週5日制の完全実施に伴い、家庭や地域社会において、子供たちが主体的に、生活体験、自然体験、社会体験等を豊かにすることが求められております。現在、開かれた学校づくりを進めるために、運動場、体育館及びパソコン教室等を開放しているところであります。特別教室の開放につきましては、学校の安全管理や児童生徒の学習環境に十分配慮しながら、検討してまいることとしております。 次に、第6点の学校週5日制に伴い、公共施設等を利用しやすくするために、子供の宇部市営バス、土、日利用のバス料金を低額化できないかということでありますが、宇部市営バスでは、現在、祝日、日曜日に限り、何回でも乗降できる1日乗車券を、大人600円、子供300円の定額乗車券制度があります。この制度について、学校週5日制に伴い、今後、土曜日を含め、土、日、祝の1日乗車券として、手軽に利用できるよう、見直しを検討しているところであります。 第7点の総合的な学習、今年度の試行から来年度の完全実施に向けて、教育委員会から学校への指導はということでありますが、現在、各小・中学校においては、地域や学校、児童生徒の実態等に応じて、創意工夫を生かした総合的な学習の時間を展開しているところであります。 平成13年度において、多かった事例は、環境教育、国際理解教育、福祉教育、ボランティア等であります。今後とも、各学校の特色ある取り組みが、さらに充実できるよう、支援してまいることとしております。 次に、御質問の第2、公立高校の通学区域の拡大について。 第1点の公立高校通学区拡大に伴う宇部市の対応はということでありますが、現在、各高校では、求める生徒像が明示され、教育課程にも工夫を図るなど、特色ある学校づくりが進んでおります。また、推薦枠の拡大や傾斜配点、志願理由書の導入など、入学者選抜方法の改善が進められております。 本市では、通学区域の変更に対応するため、改革の趣旨や選抜方法の改善についての研修会を行い、生徒に適切な指導ができるよう努めているところであります。 また、中学校で実施される進路説明会におきましても、高校の教員を招いて、各高校が求める生徒像や学校の特色を、高校ごとに生徒や保護者に説明しております。生徒、保護者との懇談会や生徒への進路指導において、各高校の特色や入学者選抜方法等の周知に努め、生徒一人一人の個性や特性に応じた指導が行われるよう、私学も含め、引き続き、進路指導の充実に努めてまいることとしております。 次に、第2点の発表された宇部市営バスのスクールバス構想の内容はということでありますが、交通事業を取り巻く環境は、交通手段の多様化等により、乗客のバス離れなど、輸送需要の減少が続く中、宇部市営旅客自動車運送事業審議会において、平成13年8月27日、答申書の中間取りまとめがされたところであります。 この中間取りまとめにもあります、スクールバス、循環バスなど、市民ニーズに合った路線、ダイヤの再編成を行い、潜在需要の開拓に努める必要があると考えております。 宇部市には、現在、高校、大学で約1万2,000人の学生が通学しており、この交通手段の大半が自転車であり、交通事故、交通渋滞など、通学に支障を来しております。 そこで、交通局では、来年2月からの規制緩和に伴い、スクールバスを運行することにより、学生が安全、快適に通学し、勉学に集中できる環境をつくることが必要であると考え、すべての路線バスに自由に乗降できる定額定期券の発行、登校・下校時間を考慮した運行ダイヤ及び学校を主体にした運行ルート等を実施することにより、バス利用者増を図ろうとするものであります。 次に、御質問の第3、蛍の保護条例の制定についてでありますが、蛍等の生息環境を守り、貴重な自然環境を地域資源として、次の世代にも継承していくことは重要なことであると認識しております。 本市では、宇部市環境基本計画や宇部市環境率先実行計画においても、公共工事における環境配慮事項として、河川の多自然型工法等の採用により、生物の生息空間の保全・創出に取り組むとともに、生物の生育・生息状況を把握するため、自然環境調査を実施しております。 今後、この調査の結果をもとに、学識者や市民の皆様との意見交換会の開催等を通じて、蛍の保護も視野に入れた自然環境の保全に関する総合的な施策の展開を図るとともに、宇部市環境基本計画の見直しにも反映してまいりたいと考えております。 以上で、壇上の答弁を終わります。 |